・感染したらどうしたらいい?
・どんな症状が出る?
こんな疑問や悩みを解決します。
この記事でわかること
・HIVとは
・HIVの予防方法について
「感染したかも…」「陽性だったらどうしよう…」と不安に思っている方へ少しでも役に立てたら嬉しいです。
HIVとは何か?ゲイの方との関係は
『HIV』はヒト免疫不全ウイルスの略で、人の免疫細胞に感染して免疫機能を低下させるウイルスです。
HIVに感染すると、エイズ(後天性免疫不全症候群)という重篤な病気になる可能性があります。
エイズは、HIVによって免疫力が極端に低下した状態で、普通なら感染しないような微弱な病原体に感染したり、特定の合併症を発症したりすることを指します。
HIVの主な感染経路は性行為による粘膜感染です。
他にも、未検査の血液製剤や輸血、注射器の使いまわし、母児感染などが感染経路となる場合もあります。
感染した時の症状
HIVに感染した時の症状は、感染初期とエイズ発症期に分けられます。
・感染初期の症状
発熱、リンパ節の腫れ、咽頭炎、皮疹、筋肉痛、頭痛、下痢などで、インフルエンザや風邪と間違えられることが多いです 。
・エイズ発症期の症状
日和見感染、悪性腫瘍、認知症、腎障害などで、免疫力が極端に低下した状態を示します 。
HIVに感染したかもしれないと思ったら、早めに検査を受けることが大切です 。
ゲイの男性とHIV感染の関係
HIVの主な感染経路は性行為による粘膜感染で、誰でも感染する可能性があります。
しかし、日本ではHIVの新規感染者の約7割が男性同性間の性交渉によるものと推定されています。
これは、ゲイの男性がHIV感染のリスクが高いということではなく、次の章のような理由が考えられます。
なぜゲイの男性の感染リスクが高いのか
ゲイの男性は避妊の必要がないので、コンドームを使用しないことが多いことから感染リスクが高いといわれています。
また、ゲイの男性はアナルセックスをすることがあると思いますが、アナルセックスでは小さな傷がついたり出血が起きやすいため、HIVに感染しやすいのです。
ゲイの方のHIV感染リスクの理解
性行為におけるHIV感染リスク
HIVは、主に血液や精液、膣分泌液に多く含まれるウイルスです。
HIV感染者との性行為では、これらの体液が相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通って感染する可能性があります。
感染のリスクは、性行為の種類や相手の感染状況、コンドームの使用などによって異なりますが、コンドームを使用しない場合や誤った方法で使用する場合の腟または肛門性交は、高リスクとされています。
また、HIV感染者が抗HIV療法を受けておらず、血中HIV-RNA量が十分に抑制されていない場合には、オーラルセックスやコンドームを適切に使用する場合の性交でも、感染するリスクがあります。
HIV感染は、無症状の場合も多く、自分が感染していることに気づかないまま、他の人に感染させてしまうこともあります。
そのため、自分とパートナーの健康を守るために、HIV検査を定期的に受けることが大切です。
MSMとHIV感染の関連
MSMとは、自分の性的指向やアイデンティティに関わらず、男性と性行為をする男性のことです。
MSMには、ゲイやバイセクシュアルだけでなく、ストレートやクエスチョニングなど、さまざまな自認が含まれています。
日本では、MSMの人口は約68万人と推計されていて、HIV感染者の約70%がMSMによる感染とされていて、感染の原因としては、コンドームの使用率の低さ、複数のパートナーとの性行為、他の性感染症の罹患などが挙げられます。
HIV感染の予防方法とコンドームの重要性
HIVに感染すると、免疫力が低下し、エイズという重篤な病気になる可能性があります。
HIVは現在、完全に治すことができないため、感染を予防することが非常に重要です。
感染の予防方法の一つは、性行為の際にコンドームを正しく使用すること。
コンドームは、HIVを含む体液(精液や膣分泌液)が相手の粘膜や傷口に触れるのを防いでくれるので非常に大切です。
また、コンドームは、HIV以外の性感染症(STD)や妊娠の予防にも効果的ですよ。
コンドームを使用する場合は、以下の点に注意しましょう。
・性行為の最初から最後までコンドームを付けること
・コンドームの使用期限や破損を確認すること
・コンドームに適した潤滑剤を使用すること
・コンドームを複数重ねて使用しないこと
・コンドームを正しく取り外し、廃棄すること
コンドームは、HIV感染の予防において最も手軽で安全な方法です。
しかし、コンドームは万能ではなく、破れたり、使用中に外れてしまうこともあります。
そのような場合は、速やかに医療機関に相談し、PEP(曝露後予防)というHIV感染のリスクを下げる治療を受けることができるので活用してみてくださいね。
ゲイの方のHIV感染の症状とランクと予防方法
HIV感染の症状は、感染後の経過によって異なります。
一般的には、以下の3つの段階に分けられます。
・急性期
感染してから2〜4週間後に、発熱、咽頭痛、筋肉痛など、インフルエンザ様の症状が出ます。
この時期は、HIV抗体が検出されないことが多く、症状も自然に治まることが多いため、見過ごされやすいです。
・無症候性キャリア期
急性期の症状が治まった後、5〜10年程度は無症状のまま経過します。
この期間は、HIVが体内で増殖し、免疫力を低下させていきます。
個人差がありますが、15年以上経っても症状がない人もいます。
・エイズ期
免疫力が大幅に低下すると、さまざまな感染症や悪性腫瘍にかかりやすくなりますが、この状態をエイズ(後天性免疫不全症候群)と呼びます。
厚生労働省では、23の疾患をエイズの指標として指定しており、そのうちの一つでも発症した場合はエイズと診断されます。
HIV感染のランク
HIV感染のランクというのは、HIV感染者の免疫力の状態を示すものです。
WHO(世界保健機関)では、以下の4つのランクに分類しています。
・ランク1
無症候性キャリア期で、免疫力は正常です。
CD4陽性リンパ球数は500/mm3以上。
・ランク2
無症候性キャリア期で、免疫力はやや低下しています。
CD4陽性リンパ球数は350〜499/mm3。
口腔カンジダ症や帯状疱疹などの症状が出ることがあります。
・ランク3
エイズ期の初期で、免疫力はかなり低下しています。
CD4陽性リンパ球数は200〜349/mm3。
結核やサルモネラ菌感染症などの症状が出ることがあります。
・ランク4
エイズ期の末期で、免疫力は極度に低下しています。
CD4陽性リンパ球数は200/mm3未満。
ニューモシスチス肺炎やカポジ肉腫などの症状が出ることがあります。
HIV感染症は、早期に発見して適切な治療を受けることで、症状の進行を遅らせることができます。
HIV感染の可能性がある場合は、できるだけ早く検査を受けることをおすすめします。
HIV感染の予防方法について
・性行為の際はコンドームを使用する
HIVは、性交渉やオーラルセックスなどを通じて、血液や体液が粘膜に直接触れた際に感染します。
コンドームを正しく使用することで、HIVだけでなく他の性感染症も予防できます。
・血液や体液が付着した物品の貸し借りを避ける
HIVは、かみそりや歯ブラシ、ピアスなどの体液が付着した物品を使った際に、粘膜や傷口から感染する可能性もあります。
これらの物品は個人のものを使用し、貸し借りはしないようにしましょう。
もし必要がある場合は、エタノールなどできちんと消毒することをおすすめします。
・HIV感染リスクの高いパートナーとの性行為の場合は、抗レトロウイルス薬を予防的に服用する
HIV感染リスクの高いパートナー(HIV陽性者など)との性行為の場合は、コンドームの使用に加えて、抗レトロウイルス薬(HIVに対する治療薬)を予防的に服用することで、HIV感染のリスクを下げることができます。
この予防策は、プレエクスポージャープロフィラクシス(Pre-Exposure Prophylaxis、略してPrEP)と呼ばれます。
PrEPは、医師の指示のもと、毎日定期的に服用する必要があります。
HIV感染の検査について
・抗体検査
HIVに感染すると、体内でHIVに対する抗体が作られます。
抗体検査は、血液や唾液などの検体にHIV抗体が存在するかどうかを調べる検査です。
HIV抗体は、感染してから約1〜3ヶ月後に検出できるようになり、この期間を窓期と呼びます。
窓期中は、HIVに感染していても検査で陰性となることがあります。
抗体検査は、医療機関や保健所などで受けることができます。
・核酸検査
HIVに感染すると、HIVの遺伝物質(核酸)が体内に入ります。
核酸検査は、血液などの検体にHIVの核酸が存在するかどうかを調べる検査です。
HIVの核酸は、感染してから約10日〜2週間後に検出できるようになります。
この期間は、抗体検査の窓期よりも短いです。
核酸検査は、医療機関や検査センターなどで受けることができます。
まとめ|ゲイの方がHIV感染の可能性がある場合は早期検査を!
今回は、ゲイの男性の性行為とHIV感染のリスクや、感染した時の対処方法などについて解説しました。
HIVは、性行為によって感染する可能性があるウイルスで、エイズという重篤な病気になる可能性があります。
HIV感染の可能性がある場合は、できるだけ早く検査を受けることが大切です。
自分とパートナーの健康を守るために、HIV感染症に関する正しい知識を持ち、予防と検査に努めましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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